Overloadと香ばしい鞄とともに

品川駅のホームの端っこ、16号車は遠い。
東京の週末が終わる。
食べ過ぎて限界まで膨らんだお腹とパンを買いすぎて香ばしさ漂うお土産のバッグ、情緒的なメロディが好きなOverloadの曲とともに大阪に向けて出発。
あと一月くらい過ごしたいくらい、楽しい3日だった。

恵比寿ガーデンプレイスウェスティンホテル東京。今回のラストでありメインイベント、アフタヌーンティーを楽しむためにJRで恵比寿まで。
初めて行ったがとてもいい場所だった。
次回からショッピングはここにしようと決めたほど。
アトレ恵比寿でいい買い物をして、目当てのパン屋を巡り、ウェスティンへ。アフタヌーンティーはチョコレートがテーマでチョコテリーヌ、チョコマカロン、チョコケーキなどがスコーンとともに登場。大阪には存在しない上品さと高級感に大満足。


詳細は省いて総じてみるに、東京は感性がすこぶる高い。お店自体は珍しい店ばかりあるわけでもないけれど、とにかくどこを歩いても、いい感じのお店!がそこら中にある。3歩にひとつはある。行ってみたいと思わせる店だらけだ。おかげで財布の紐は弛みっぱなしでATMを探す羽目になった。来月の請求に恐怖さえ感じる。
あの誘惑と毎日戦うのは至難の技だろう。
グルメ雑誌のネタは尽きないし、食べログは永遠に更新され続ける。立ち寄ったお店はどこも大阪なら週末の予約が取れないだろうレベルだったけれど、待つことなく入店できたので逆に驚いた。メニューを見て普段の1.2倍ほどの料金にさらに驚いた。

町歩く人はつま先まで手抜かりなくまとまっていて、美意識が梅田のショップ店員より高い。そして細い。東京に暮らせば細くなるのかしら。それなら喜んで住みたい。スタイルもともかくコンパクトにまとまっている。この街でOLするなら服飾代は手抜きができないだろう。焦って兄弟の洋服も新調させたほどだ。


今回は銀座、目黒、渋谷、両国、恵比寿など回ったけれど、それぞれ個性があり全然ちがう場所だった。ゆっくりはできなかったけれどご飯は目黒、買い物は恵比寿、と少し知った気分になった。

東京に行くと、自分をとても田舎者に感じる。電車の量も人の多さも、道の複雑さもついていけないから。どの駅も新大阪並にお店があって広く、路線も何種類もありICカードは逐一必要になる。外国人観光客はよく迷子にならないものだと感心してしまった。言葉がわかってもひとりで電車を乗るのもまごついた。
でもたまには大都会に出て、普段はとても小さな場所なんだぞと自分の頭に訴えるのは大事なんだと思う。ちょうど帰りに読んだ坊っちゃんの一節に、田舎を狭苦しいと嘆く主人公の訴えがあった。時代は違えど、あんなに広くて大きな流れに生きれば地方は狭くて仕方がないだろうと見慣れた地下鉄の中で納得した。

明日から連休のない平日の幕開け。
至極残念。
ごきげんよう